Tuesday, August 2, 2011

1957 T100RR


1957 T100RR



1957年、T100Rの後継車が、新たに製作されました。T100RRという名前のモデルで、全く知られていません。 1959年までジョンソンモータースのカタログに載っていた車両のようですが、何台作られたのかすらわかりません。ちなみに1955-56のT100Rは、おおよそ130台作られ、そのうちの10機はスペアエンジンだったそうで(台数は色々説があるので、こんくらいって言う感覚で読んでください。)。このRRの特徴は、エンジンはもちろんレーススペックですが、当時のオプションだったデルタヘッドにアマルGPキャブ、RR専用フレーム、スチール製ラウンド型オイルタンク、RR専用ガソリンタンク、57用フロントフォーク、おそらく専用トリプルツリー、専用トップブリッジ、アロイフロントハブ、専用ハンドル、ダンロップラバーシートなどとても特徴的で、今となってはかなりマニアックです。


そしてこのフレーム。今年になって手に入れたものですが、1957T100RR用のフロントセクションです。ちなみにタダ同然で入手しました。最初はRR用だとは知らずに入手したので、T100RRと確信するまで3ヶ月を要しました。まさか1957年にリジッドフレームなんかあるって思いませんよね、普通。最初、全くわからなかったときにアメリカの知り合い等に聞いても「知らなーい」って言われるか、「知らないけど、どうしても欲しい!」って言われるかどっちかでした(笑)。

Here is my 1957 T100RR front section. It took 3 months to find out what kind of frame it was. I didn't imagine triumph made the rigid frame models in 1957 but actually they did. According to the factory record, the T100RR with this frame was one of 50 sent to JOMO on March 1957.

The frame has the gusseted headstock with small bearing top and 1957 serial numbers including two "R". As you know, the headstock was changed to new one with big bearing top in 1956. The down tube is same as the swing arm frame. It doesn't have the split lug on the rear down tube even though the seat lug is for later rigid frame model.. What a unusual frame it is!

工場記録によれば、このフレームの車体は1957年の3月に、ジョモに50台送られたRRのうちの1台のフレームという事です。このフレームが非常に面白いんです。普通のリジッドフレームに見えますが、1957年の純正シリアルナンバーが打刻されており最初と最後に”R”の刻印があります。打刻されているヘッドストックは、1957年の刻印があるのに1955年までのフレーム用のヘッドストックで、いわゆるスモールベアリング仕様のガセット付きのタイプです。さらに、フロントダウンチューブはスイングアームフレーム用が使われていて、リアダウンチューブには、シートラグはリジッドフレーム後期用にも関わらず、1952年以降のリジッドフレームにあったエアクリーナー用のスプリットラグもありません。最初は誰かがでっち上げて作ったフレームかと思いましたが、全く違いました。

たまたま出会ってしまいました。これも縁ですと言いたいところですが、RとRR地獄に陥ることになってしまったのは言うまでもありません・・・。

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